《Wi-Fi 6Eとは》知っておきたいポイントをご紹介
WiFi 6Eとはいったい何?WiFi 6とどう違う?
WiFi 6はWiFiのパフォーマンスを向上させる新しい規格、という漠然とした印象以上のことを理解するのも難しいのに、今度はそれに「E」が追加されて…どういうことなのでしょう?
ここでは技術的な部分も交えながら、私たちのオンライン体験にどのようなメリットをもたらしてくれるのかご紹介します。
Wi-Fi 6Eとは?
かんたんに言えば、WiFi 6EはWiFi 6の拡張版です。WiFi 6と同じ規格で動作しますが、新たに6GHz帯が利用できるようになりました。
新しい周波数帯の6GHz(5.925GHz~7.125GHz)が加わったことで、最大でさらに1,200MHzの周波数帯域が利用可能になります。限られた帯域にチャンネルが詰め込まれてる既存バンド(2.4GHz/5GHz)とは違い、6GHzには重複や干渉がありません。
2020年の初め、FCC(米国連邦通信委員会)が免許不要で利用できる6GHz帯の可能性について発表しました。それ以降、より大きな容量を持つ効率的なバンドが新たに開放されことで、ユーザーと世界経済の両方に大きな恩恵をもたらしています。
Wi-Fi 6EとWi-Fi 6の違いは?
パフォーマンスの向上・遅延低下・データレートの高速化等、WiFi 6Eの機能は、6GHz帯が追加されたという重要な点を除き全てWiFi 6と同じです。
ただ、その6GHz帯の開放がWiFi 6を大きく変えます。WiFi 6ではネットワークの効率や容量のパフォーマンスが向上する一方で、WiFi 5(または他の無線)の伝送と競合すると、その利点を十分に発揮することができません。 しかし、6GHz帯はWiFi 6のトラフィックのみで利用可能なため、そのポテンシャルを活かすことができます。
なぜWi-Fi 6Eが必要?
WiFiデバイスはここ数年で劇的に増えており、2025年までには、世界中で1,000億近いインターネット接続が発生すると予測されています。また、8K動画やVR/ARゲーム等の高い要件が求められるデバイスやアプリケーションが登場してきている中、限られた信号の奪い合いが繰り広げられています。広く利用できる2.4GHzと5GHz帯では、このようなトラフィック増加によって非常に混み合った状態になっており、チャンネルの重複も接続に大きな影響を与えています。そのため、高密度・デバイスの増加・データトラフィックの増加に対処できるよう、高効率なWiFi 6と広くてクリアなバンド(帯域)が求められるのです。
Wi-Fi 6Eの特徴
6GHz帯に14本の80MHzチャンネル、7本の160MHzワイドチャンネルに対応*できる連続スペクトルが新しく提供されたことで、従来のWiFi 4やWiFi 5デバイスよりも混雑が軽減されます。
混雑を最小限に
混雑している2.4GHzや5GHzとは異なり、6GHzの広い周波数帯域は効率的なWiFi 6接続のみで利用されるため、たくさんの端末を接続することで日々感じているようなフラストレーションを取り除いてくれます。各チャンネルが重複することもなく、ネットワークの混雑が大幅に軽減されます。
より高速で快適に
帯域幅とスループットが2倍になる160MHzチャンネル幅を、新たに7本利用することができます。*これによって可能な限り高速でより多くの同時伝送ができるようになり、8K動画・AR/VRゲーム・大容量ファイルのダウンロード等を快適に楽しめます。
*WiFi 6の144ch対応機種では3本の160MHzチャンネルが利用可能
ネットワーク容量を改善
WiFi 6Eでは6GHzで最大1,200MHzのスペクトラムが利用可能となり、増え続けるWiFiのニーズに応えます。1,200MHzの連続スペクトルは、データの送受信に利用できる経路数を現在の2倍以上にし、混雑を軽減しながらネットワーク容量を劇的に増加させます。
Wi-Fi 6Eがわたしたちの生活にどう影響するの?
6GHz帯を活かすことで、高解像度ビデオストリーミングやVRのような高速データスループットを必要とする高帯域幅アプリケーションや、遅延の少ないオンラインゲームを実現します。
WiFi 6Eについて少しでも知っていただけたでしょうか?最新のアップデートにも注目しながら、次世代WiFiを最大限に満喫しましょう。
※2022年6月現在、日本では6GHzバンドの利用は許可されておらず、具体的な仕様は決定していません