映像の白飛び (露出オーバー) を抑えるにはどうすればいいですか?
監視映像の白飛びは、大きく分けて、日中および夜間での白飛びに分けられます。日中での白飛びは基本的に反射光により引き起こされ、夜間での白飛びは照射された赤外線の反射が強すぎることが原因と考えられます。
注意: レンズに汚れ等が付着していないかご確認ください。
日中での露出オーバー
例えば、下記の画像では、ショーケースからの反射光が強いため、ショーケースの映りが過度に明るく、不鮮明になっています。
レンズに強い光が向けられたり反射されたりすると、カメラは露出オーバーになります。映像が白飛びすると、細部の映りが不鮮明になります。そのため、カメラを設置する際は、あらゆるシナリオを考慮した上で、直射光や強い反射光を避けてください。露出オーバーの可能性がある状況下でも、やむを得ずカメラを設置する場合には、白飛びを軽減するために映像パラメーターを調整する必要があります。
手順1: 露出オーバーのエリアを露出ターゲットとして取得し、逆光補正 (BLC) を実行してください。こうすることで、カメラへの全体的な入光量を抑えられます。下記の画像では中央付近に露出オーバーのエリアがあるため、BLCエリアを中央に設定しています。
手順2: BLCを有効にした後、カメラへの全体的な入光量が減るため、映像内の明暗差が大きくなります。そこで、次にワイドダイナミックレンジ (WDR) を活用することで、周囲の明るさを高めることができます。
手順3: 明るさとコントラスト比を微調整して最適な映像を表示しましょう。
下記に表示されているのは補正を施した画像です (中央のBLCエリア + WDR + 明るさ: 60・コントラスト比: 40)。ご覧の通り、ショーケースの映りがより鮮明になっていることがわかります。また、お好みに合わせてパラメーターを追加で調整していただくことも可能です。
夜間での露出オーバー
下記は白飛び現象が発生した際の画像ですが、これはカメラが壁面の近くに設置されたことが原因であると言えます。
壁際に設置されたカメラのアングルが壁側に寄りすぎていると、壁から反射される赤外線が過度に強くなり、壁側で白飛びが発生してしまいます。このような場合、カメラが露出時間 (シャッタースピード) を短縮することで映像全体の平均輝度を維持しようとするため、結果として映像内の壁以外の範囲が余計に暗く映ってしまいます。
手順1. 映像内の露出オーバーを軽減するため、カメラアングルを調整してください。
カメラによる監視に影響を及ぼさない範囲で、映像内に占める壁のエリアをできるだけ小さくしましょう。こうすることで、第一に、監視エリアを拡大させることができます。第二に、露出オーバーを軽減することで、相対的にカメラの露出時間 (シャッタースピード) が増加し、画質がより鮮明になります。
手順2. 暗い部分の明るさを上げるため、BLCエリアを設定してください。
カメラのBLCエリアを設定することで、露出時間 (シャッタースピード) を増加させることができるため、壁面やその他光を反射する物体の映像映りが明るくなった場合も、監視エリアを全体的によりはっきりと確認することが可能となります。
手順3. WDRを有効化して、バランスのとれた明るさに調整してください。
WDRを活用することで暗闇でも細部がよりくっきりと表現されるため、夜間での監視効率が向上します。
注意: WDRの値が高すぎると、ナイトビジョンを使用した際の映像ノイズが増加します。
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